非のつけどころのない
あかね♀(21歳):大学3年生、自己主張が苦手
アキ♂(31歳):社会人、バツイチ、柔和な性格
台本中はあかね♀アキ♂で書いていますがお気になさらず…
利用規約は特にありません。お好きなようにどうぞ。
10分くらいのすれ違う別れ話です。
ーーーーーーーーーー切り取りーーーーーーーーーーー
アキ「あかねって本当に俺のこと好きなの?」
あかね「ん?好きだよ、どしたの?」
アキ「いや、別に」
あかね「ん、そう…(か)」
あかね:あたしとアキの歳は10も離れている。
付き合った理由は表立って人に言えるものでは無いけど、
アキは本当に非のつけどころがない、いい彼氏だ。
__彼の家のベットの中
あかね「おはよ」
アキ「おはよ、今日も朝からかわいいね」
あかね「うへへ、なにぃ…?」
アキ「なんでも?」
あかね「なんでもないなら、いいけど…
今日は何時に家出るの?」
アキ「8時くらいには出たいかな。んっと、
そろそろ支度しないと… あーあかねから離れたくない…」
あかね「そうだね、離れたくないね」
アキ「もー!本当に、そう思ってる?」
あかね「ん?思ってるよ、どしたの?」
アキ「いや、なんでもない。」
あかね:アキの事は本当に尊敬している。
こんな私にいつも優しい言葉をくれるし、
一緒にいて安心する。
仕事だって大変なのに学生でダラダラしている私に構ってくれるし、
ほんとに非のつけどころがない彼氏だ。
__仕事へ向かうアキ
アキ「じゃあ、いってくるね!」
あかね「いってらっしゃい」
アキ「チュッ」
あかね「へへ、いってらっしゃい」
アキ「いってきます」
あかね「ふぁー、大変だなぁ。
私は授業2限からだから10時30分くらいに出ればいいか〜…
暇だし、掃除でもしてようかな。」
間__掃除中__
あかね「ベットの下とかホコリ溜まってそうかな〜、
クイックルワイパー〜るるる〜」(楽しそうに掃除)
あかね:「よいしょっと」
(ベット下の引き出しを空ける)
あかね「ん…?あぁ…なんだろこれ…
あー…ここ空けちゃダメだったかな…」
(元カノさんの写真を発見する)
あかね( 写真…ね…
見ちゃダメだってわかってるけど…
あー…前言ってた別れた人ってこの人のことかぁ…綺麗な人だなぁ…
へぇ…前の職場が同じだったんだ…
結婚指輪はカルティエかぁ…素敵だなぁ…
って…まぁ、私には関係ないけど!
この部屋にもまだ元カノさんの私物っぽいものあるよね…。
本とか…さ…
別に…そんな気にしてないけど…)
間
あかね(気にしてないけど…気にしてない…)
あかね「…はぁ…もう別れちゃおっかな…考えるのしんどい…
別に、そんなに好きじゃなかった気もするし、結婚したいわけじゃないし、
もういいかな…
なんて」
間
__
アキ「ただいまー!」
あかね「おかえり、はやかったね」
アキ「今日も疲れたァ〜大変だったよぉ〜聞いてくれぇ〜」*
*アドリブないし被せるように
あかね*「お疲れ様〜 今日どうする?なんか作ろうか?」
アキ「へへ〜つくらなくていいです!今日は!お店を!予約してあります!」
あかね「えぇ!?聞いてないよ!」
アキ「んー忘れたの?今日7ヶ月記念日じゃん!」
あかね「あっ…そうだった!!ごめん!急いで用意する!」
アキ「あかねは本当すぐ記念日忘れるよね!
ほら、見てケーキも買ってきた!帰ってきたら食べよ!」
あかね「わーーーい!ケーキ!ねぇ、何ケーキ?」
アキ「ん、何ケーキでしょう!帰ってからのお楽しみ!」
あかね:(あー、今日は7ヶ月記念日だった…
ほんとにまめだよね…)
間
アキ「んー美味しかった!」
あかね「ん、美味しかったね」
アキ「おうちに帰ればケーキがあります!」
あかね「ケーキー!楽しみだね!」
アキ「ねぇ、最近あかね元気なくない?俺、なんかしたかなぁ…」
あかね「ん?なんもしてないと思うよ」
アキ「そっか、ならいいんだけど」
あかね「うん…」
アキ「やっぱり、元気ないね。どうした?」
あかね「ん、なんでもないよ」
アキ「そっか、」
あかね「うん、ケーキ楽しみ!」
アキ「楽しみならよかった!
あかね…好きだよ?ほんとに、好き。」
あかね「どうしたの…急に」
アキ「どうしたのって…恋人に好きって言っちゃダメなの?」
あかね「いや、ごめん、嬉しい。ありがとう。」
アキ「今日のケーキはあかねの好きなフルーツタルトだよ!」
あかね「へへ、嬉しい。」
間
あかね「ねぇ、」
アキ「ん?どした?」
あかね「…あの…言いにくいんだけど…ベットの下掃除してたらさ…ごめん」
アキ「…あー…それで元気なかったのか、
いや、俺こそごめん、喧嘩別れだったから処分するのめんどくさくって…、
ごめん。すぐ捨てる。」
あかね「あ、いや、別に捨てなくていいよ。元カノさんに悪いし」
アキ「んー、いや捨てるけど…」
あかね「そっか、ごめんね見ちゃって、」
アキ「いや、処分してなかったおれが悪いよ。
あーほんとごめん、なんで処分してなかったんだろ…ごめんね…。
嫌だったよね…。俺もあかねの元彼の写真見たらとか考えると…
ほんと…ごめん。」
あかね「いや、勝手に見たのは私だし
私こそ、ごめん…」
アキ「…」
あかね「……」
アキ「別れるとか、言わないよね?」
あかね「えっ、いや、言ってないよ」
アキ「でも、考えてるでしょ」
あかね「…え、いや…」
アキ「考えてるでしょ!」
あかね「ごめん…」
アキ「やっぱり、考えてるんだ。
最近俺が好きって言っても『好き』って返してくれないし、
もう俺のこと好きじゃなくなった?」
あかね「…」
アキ「なんも言ってくれないんだね。」
あかね「ごめん、今日はもう帰る…」
アキ「わかった。」
あかね:アキは本当に非のつけどころがない。
私の考えていることもお見通しだ。
そんなアキを傷つけていることが辛い。
私はもうアキのことが好きじゃないのかな…
自分の気持ちがわからない…自信が無い…
こんな私なんかと付き合っててもアキを苦しめてるだけだし…
なんか私も苦しいや…
__電話で
あかね「…もしもし」
アキ「…ん、どした、なんかあった?」
あかね「…
昨日はごめん、よく考えたんだけどさ、私もう無理かも…ごめん、別れよ。」
アキ「…っく
わかった、別れよっか、辛い思いさせてごめんね。」
あかね「……ううん
ほんとに7ヶ月間楽しかったよ。ありがとう。」
アキ「俺も楽しかった。ねぇまたこうやって時々連絡してもいいかな?」
あかね「うん、いいよ。今までありがとう。最後まで私のわがままでごめん…」
アキ「…
大丈夫だよ。またね。」
あかね「バイバイ…」
ガチャ__電話終了
あかね(…あれ…思ったよりあっけなかったな…ははっ、
意外と私の事なんてどうでもよかったりしたのかな。
別れる理由とか色々メモ帳に書き起こしたりしてたんだけど…な…
…後腐れなくていいか。すっきり。
私の知らないところで幸せになってくれたら嬉しいな。)
アキ「はぁ…
でもこれが一番いいよね。あかねのためにはこれが一番。
大好きだよ。あかね。幸せにしてあげられなくてごめん。
次は幸せにしたい…なんて
次があるかはわからないけど」
あかね:さようなら、私の好きだった人。
アキ:またいつか会えたらいいな。
あかね:もう二度と会うことはないと思うけど。
アキ:好きだよ。
あかね:好きだったよ。...
おわり